ハイクラス経理の転職は今がチャンス？求人動向や転職活動で押さえておきたいポイントを解説
ハイクラス経理人材の採用需要が増加傾向にあります。
コロナ禍以降経理全般の求人が増加傾向にありますが、その中でも特にハイクラス層の求人募集が増えているのが特徴です。
企業活動のグローバル化や事業モデルの転換・複雑化、デジタル化対応など、経営環境が大きく変わっていく中において高度な専門スキルを有する人材の需要が高まっていることが背景として考えられ、大手企業ばかりでなくスタートアップベンチャーや中小企業などでも求人は増加傾向にあり、企業規模に関わらず採用ニーズが高まっています。
広い選択肢の中から求人先を選んでいける状況となっており、転職を考えるには良い環境になってきているといえます。
このページでは、こうしたチャンスの時期に転職をお考えの方向けに、ハイクラス経理職の求人トレンドや採用ニーズの傾向などを解説していきたいと思います。
これからハイクラスを目指すという若手の方も参考にして頂ける内容となっておりますので、転職をお考えの経理の方はぜひご覧いただければと思います。
ブリッジコンサルティンググループではハイクラスの管理部門職種の方々の転職支援を行う Bridge Agent（ブリッジエージェント） の運営を行っております。ハイクラス経理求人の紹介をご希望の方は転職支援サービスの利用もご検討ください。
ハイクラスとは何を指すのか？
「ハイクラス転職」というワードを見かける機会が増えましたが、そもそもハイクラスとは何を指すのでしょうか？
ハイクラスという言葉の正確な定義があるわけではありませんが、その企業の重要なポジションに就き、高い年収が得られるといった認識をしている方が多いのではないかと思います。
概ね年収700万円～800万円以上の求人を指すことが多く、管理職や高い専門性が求められるポジションへの転職においてハイクラス転職という言葉を使う傾向にあります。
経理であれば、経理部長・経理マネージャーといった管理職ポジションでの転職の他、連結決算、開示資料作成、IFRS導入、海外子会社管理、会計システム導入といった高い専門性、高度なスキルが求められる業務ポジションへの転職であるケースとなっています。
決められた作業をこなすポジションというよりは、組織が抱える課題を解決するため、能動的に動くことが求められるポジションです。
経営・組織課題の解決に直結したスキルを持つハイクラス経理人材の採用ニーズが増加傾向
経理の採用ニーズは確かに高くなっているのですが、だからといって採用要件が低くなり、容易に転職ができる状況であるということではありません。
冒頭で記載した通り、企業を取り巻く経営環境の変化に対応していくために必要となる人材が求められているため、一定以上の経験を有していて早期に活躍できることが見込まれる即戦力人材を求めている傾向にあります。
月次・年次決算の経験や上場企業であれば連結決算、開示業務の経験、製造業であれば原価計算の経験があるかどうかなど、その領域で必要とされる経験を有しているかが重要な要素となってきます。
ハイクラスという括りで見ると、こうした一般的な経理実務経験が求められるのはもちろんのこと、それらに加えて企業が抱える特定の課題を解決するために必要な能力や経験値を有しているかどうかがポイントになってきています。
企業が抱える課題は千差万別ですが、よくあるものとしては、メンバーの管理・育成、人事評価などのマネジメントに関する課題や、IPO準備企業における経理部門の体制整備・業務フローの構築などを含めたIPO関連の課題、海外展開に伴うグローバルな経理実務に対応可能な人材の不足、DX推進・システム導入に関するプロジェクトなどデジタルへの対応課題があげられます。
特にマネジメントができる人材の採用が急務となっている企業は多くあり、社員の働く環境の変化や労働に対する価値観の変化に合わせてメンバーマネジメントが企業活動において重要な要素となってきていることや人材が育たないといった課題を抱える企業も増えていることから、教育まで含めた広い意味でマネジメントができる人材を求める求人募集は多くなっています。
また、近年は業務効率化などを含めたデジタル推進が大きな課題となっており、導入だけでなく運用面も含めて課題が多くなっていますので、IT/デジタルに強みを持つ経理人材は今後需要が更に高まっていくでしょう。
この他にも様々なオーダーがありますが、こうした企業が抱える各種課題に対処するには高いマネジメント力や高度な専門性、経験値が重要となってきますので、20代若手経理だけでなく30代や40代以降のミドル層の採用需要が他の管理部門職種と比べて高くなっているのも大きなポイントです。
募集背景や企業が抱える課題が求人票に正しく記載されていないことも多いため注意が必要
求人先を選び、選考を進めていくにあたっては、上記で記載したような企業が抱える経営・組織課題を把握し、募集背景を理解することが重要となってきます。
募集背景や企業が抱える課題をしっかりと把握し、あなたがお持ちのご経験やスキルがそれらに対してどう有効なのか、どう活かせるのか、しっかりと理解することで選考対策を立てることができると共に、ミスマッチによる転職失敗が防ぎやすくなるからです。
また、採用要件に対してドンピシャの経験を有していなくても、企業側に納得感のある根拠を提示し、対応できそうであると感じさせることができれば選考を通過できることもあるため、現状のスキルでは少し足りないかもしれないと感じる応募先であったとしても募集背景と照らし合わせながらこれまでの経験の棚卸をし、しっかりと応募書類の作成を行っていくことで可能性を高めることができます。
ただ、求人企業側が募集背景をしっかりと明文化して求人票にまとめてくれているとは限らず、一般に公開されている求人情報だけでは正しく認識できないケースがあります。
ハイクラスの経理職を求める求人の場合、そもそも経営戦略上公にし難い情報を含むこともあるため、一般に公開する求人票に企業経営に関わる課題を詳しく書くことができないというケースもあり、開示されている情報に加えてプラスアルファの情報収集が必要になる場合もあります。
そのため、募集企業側も当社のような転職支援サービスを提供する第三者を介した採用を行うケースが多くなっており、詳細な情報を有しているケースが多くなっています。
当社では、採用も含めた経営に関する相談を経営者から直接いただくこともあり、通常よりも更に細かい独自の情報が提供できるケースもあります。
そのため、ハイクラスポジションでの求人をお探しのケースでは当社の転職支援サービスの利用も検討してみてください。
女性のハイクラス経理人材の採用ニーズの増加と労働環境の変化
女性の経理管理職の採用も増加傾向にあります。
女性活躍推進に伴い、女性の管理職採用を進める企業が増えてきたことから、以前と比べれば管理職レベルでの女性の採用は活発化してきています。
経理職は比較的女性比率が高い職種ではあるものの、管理職としてのロールモデルはそれほど多くないため、自分が管理職として働くということに対してイメージが付きにくいことからハイクラスを目指したいと考える女性がそもそも多くないという課題がありました。
ただ、女性の採用強化に合わせて働きやすい環境の構築、制度の整備を進め、イメージを持ってもらいやすいように工夫していくことで徐々にではありますが活躍事例は増えています。
ワークとライフをうまく両立させ、バランスを取りながら働き、安心してキャリアを構築していける環境は徐々に増えていますので、ハイクラスのキャリアも含めて女性経理の選択肢は広がりを見せていると言えます。
経営に近いところで働きたいならベンチャー経理という選択肢も
経営に近いところで仕事がしたいということで、大手企業からベンチャー企業へ転職し、経理という枠を超えたところでの業務を志望する例も増えています。
ベンチャー企業は物理的に経営陣との距離が近いため、業務以外のことも含めて日常的に関わる機会が増え、意欲があれば様々なことにチャレンジすることが可能なケースがあります。
経理ポジションでありながら経営企画や経営戦略に近い業務に関わり、経営側へ徐々にシフトしていくことが可能なこともあるため、将来的に経営に近いポジションで働きたいといった要望があるケースにおいてはそうしたチャンスに恵まれやすいベンチャー企業への転職も選択肢の一つとして検討してみるのも良いでしょう。
ただ、ベンチャー企業と一口に言っても様々な会社がありますので、ベンチャー企業ならどこでも経営に近いところで働ける可能性があるわけではありません。
転職にあたっては経営陣の方針や企業風土、当該企業がどのフェーズにあるのかといったことなど様々なことを踏まえて求人先を選んでいく必要がありますので、転職先を見つける難易度は高いです。
当社では上場を目指すベンチャー企業向けにIPO支援コンサルティングや経営管理支援サービスの提供を行っているため、IPO準備中のベンチャー企業との繋がりも多くあり、独自の求人の案内やベンチャー企業でのキャリアに関する情報提供も可能ですので、こうした希望も含めてベンチャー企業の経理に興味があるという方はご相談いただければと思います。
ハイクラス経理求人をお探しの方はBridge Agentにご相談ください
Bridge Agentでは、経理を始めとしたハイクラスの管理部門職種のキャリア支援を得意としており、保有する求人のおよそ80％以上が年収700万円以上での採用募集となっております。
経理のキャリアに精通した豊富な実績を持つコンサルタントが転職をサポートさせていただきますので、転職検討中の方はぜひ一度ご相談いただければと思います。
また、当社では企業向けに財務会計周りを含めた経営管理全般に関するコンサルティング事業を行っておりますが、支援をする中で企業の成長ステージに合わせた新たな人材が必要となるケースもあり、こうした繋がりから独自の求人案件が発生することがあります。
他にはない当社独自の求人先との出会いを創出できる可能性もございますので、ハイクラス経理求人をお探しの方はぜひご相談ください。