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2020年4月28日

決算開示人材の探し方

上場企業における決算開示業務は特定の期限がある中でミスなく進めなければならず、チームとしての連携が鍵を握ります。チームに必要な人材を揃えることで決算開示業務を円滑に進めることができるため、日々人材を探していらっしゃることかと存じます。

今回は決算開示において必要な人材の要件およびその採用方法をまとめてみました、最後までお読み頂けますと幸いです。

1. 決算開示を行うにはどのような人材を揃える必要があるか

連結決算を組んでいる上場企業における開示を前提とすると、決算開示に必要な人材は以下となります。

  • ①決算チームメンバー
  • ②決算チーム(連結・単体)それぞれのチームリーダー
  • ③財務担当取締役の意向を受けて決算チームを取り纏める財務部長
  • ④財務担当の取締役

人材獲得の難易度は①が最も低く、②、③と順番に難易度が高くなり、④が最も難易度が高くなります。以下では分類ごとにどのように人材を獲得していくかを解説していきます。

2. 決算チームメンバーの探し方

決算チームメンバーは、チームリーダーが面倒を見ていくことになります。彼らは決算作業の中では比較的単純だが工数がかかるものを担当していくことになります。簿記を理解している学生を新卒で採用するのがよいと考えられます。また、30歳くらいまでのやる気のある方を求人サイト【転職サイトは転職する側の目線なので求人サイトという表現でも良いかもしれません。】などで求人を出して採用するのもよいのではないでしょうか。若い方は経験がほとんどないので、まずは会社の決算のやり方を肯定的に学ぼうとする傾向が高いからです。また、監査法人でスタッフ業務を一通り経験した3年目くらいまでの方を採用すると、会計監査で時間を取られやすい監査法人への対応を任せやすくなります。

3. 決算チームリーダーの探し方

決算チームリーダーは、チームメンバーを取り纏めて、仕事をスケジュール通りに進めていく力が要求されます。また決算チームが少人数である場合は、単体チームリーダー、連結チームリーダーともに難易度の高い科目や処理については自ら作業を進める力も要求されます。具体的には、単体では税金計算・税効果、固定資産の減損など、連結では同様に税効果が対象になるでしょう。

では決算チームのリーダーをどう探すかですが、一番良いのは決算チームメンバーを経験した方をそのまま上げることです。前任のリーダーの仕事の進め方を見て、良いところ、悪いところも見ているので、円滑に仕事を進めることができる可能性が高いと言えます。

しかし、少人数で決算チームを組んでいる会社だとチームメンバーにリーダーにふさわしい人材がいないこともあり、そのような場合は外部から人材を探すことになります。外部から人材を探すとなると、求人サイトなどで人材を探すということが思い浮かぶかもしれません。

しかし、その前に監査に来ている監査法人に事情を説明して、人材を探してもらうというのはどうでしょうか。監査法人で監査に来ている現場主任クラスの年次の方の同期でこのポジションを希望している人は一定数いますので、会社に合う方を紹介してもらえる可能性があります。

4. 財務部長の探し方

財務部長は決算チームリーダーに指示をして、決算の数字がなるべく早くあがってくるような体制を構築していく必要があります。また、世間に公表している業績予想の数字と決算の数字の乖離が小さくなるように、例えば、期中に社内に設備投資の前倒しや後ろ倒しを呼びかけるなどの工夫をしていくことも大切です。そして当然、決算チームリーダーからあがってくる決算の数字がおかしくないか確認できるだけの力が必要です。

財務部長の探し方ですが、決算チームリーダーと同様に社内からの登用が望ましいです。上記のように、財務部以外の部署と連携を取る必要があり、財務部長になった時点で社内人脈を形成していることが望ましいからです。

勿論、社内に適切な人材がいないこともあると思います。そのような場合はいわゆるハイクラスの求人サイトや人材紹介サービスを利用するのはいかがでしょうか?お金はかかりますが、良い人材が見つかりやすいです。

監査をしている監査法人では、マネジャー経験をある程度積んだ方が対象になります。監査報告書にサインをしている監査法人のパートナーに話をすれば、監査法人をすでに退職して独立した人や他社で働いているがステップアップをしたいと考えている人を探してくれる可能性があります。

5. 財務担当取締役の探し方

財務担当取締役は代表取締役社長や他の取締役の決算への要求事項を財務部長に伝え、決算に反映させるとともに、財務部長からあがってくる数字を取締役会で報告します。数字を取締役会で報告する際には、財務部としてこういったところを工夫して、その結果こういった数字になったということを説明することが必要です。例えば、第3四半期時点で予想以上に利益が出てしまい、業績予想を大きく超過しているとしましょう。そういった場合に財務部から各部署に働きかけて来期予定の設備修繕を第4四半期に変更してもらえば当期の利益を圧縮でき、業績予想に実際の数字が近づきます。このような業績予想に近づける工夫も含めて数字の説明ができる人が望ましいです。また、対外的な決算説明において、株価が左右されることもありますので、その辺りが意識できる力も要求されます。

財務担当の取締役も社内人材が望ましいです。しかし、適切な方がいないこともあると思います。そのような場合は関係会社、取引銀行、監査法人等からの紹介が主になります。

ブリッジコンサルティンググループでは、決算開示人材に課題を抱えている企業様に向けて、下記サービスを用意しておりますので、お気軽にお問い合わせてください。

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